もうすぐ、我が家では第一子が誕生予定です。
妻は里帰り出産のため実家へ帰郷しており、男の私は独り、
安産をお祈りするぐらいしかできることがないなぁという感じです。
先日、妻から電話があり、
こう言われました。
「生まれてくる赤ちゃんに手紙を一緒に書こう」
妻によると、先輩ママさんから、アドバイスを受けたそうで、
聞くと、生まれてくる前に手紙を書き、
それを子供が成長したときに渡してみてはどうかというのです。
妻はすでに書いたということでした。
私は、少し照れくさい気もしましたが、
他にしてあげられることも少ないので、
書いてみることに。
早速、自宅にあったレターセットを取り出し、
手紙を書くためにペンをとりました。
しかし、まだ会ってもいない赤ちゃんへの手紙です。
いざ、白紙の便箋を前にすると、
何を書いたらよいのかと、しばらく考え込んでしまいました。
名前も決まっていないので、
はじめに書いたのは、
「赤ちゃんへ」という宛名です。
そして、初対面なので、自己紹介を書きました。(笑)
どこの出身で、いつ結婚したかなど。
次に、2つのことを書きました。
ひとつめが、私達夫婦を選んでくれたことへの感謝です。
あなたがお腹に宿ったと聞き、
いのちのつながりを感じ、どれほど嬉しかったか。
その気持ちを言葉にして、はっきりと伝えたいと思ったのです。
2つめが、赤ちゃんに対する私の願いです。
どのように育ってほしいというメッセージを書きました。
書いているうちに、これは子どもへの願いでもあり、
これから、自分がこうして子育てしていこうという決意でもあるなと思いました。
最後には、
「安心して生まれてきてください。待ってます」
と書き添え、封を閉じました。
約2時間をかけ、手紙を書き終え、
なんとも言えない満たされた気持ちに。
これまで、赤ちゃんのエコー写真を見たり、
胎動を感じたり、お腹に向かって話かけたりしてきましたが、
今回、赤ちゃんへ手紙を書けたことは大きな意味があったと思います。
なぜなら、赤ちゃんへの気持ちを、はっきりと言葉にでき、
自分自身が親としての自覚が深まったからです。
また、自分の親も、どのような思いで私を育ててくれたのかがわかり、
両親への感謝の念がわいてきました。
「手紙を書く」
ただそれだけのことでしたが、
人生の素晴らしさを鮮明に実感するきっかけになりました。
皆さんも、大切な方へお手紙を書いてみてはいかがでしょうか。
(青年会中央部 松尾憲作)